FUJIFILM X-Series」カテゴリーアーカイブ

オーストリア、ハンガリー巡見 (3/10) グラーツ

ゴールデンウィークにオーストリア南部の工業都市グラーツの近郊に住む友人を訪ねました。

  1. 羽田からウィーン
  2. ウィーンからグラーツ
  3. グラーツ
  4. グラーツからザルツブルク
  5. ザルツブルク
  6. ザルツブルクからブダペスト
  7. ブダペスト
  8. ブダペストからウィーン
  9. ウィーン
  10. ウィーンから羽田

グラーツ

グラーツはオーストリア第2の都市で、工業が盛んな街だ。歴史ある街であり、旧市街は世界遺産に指定されている。近郊に住む友人を案内係に、今日はグラーツを観光。

14世紀、グラーツにはハプスブルク家の分家が居を構えた。15世紀に神聖ローマ帝国皇帝を輩出するにいたり、神聖ローマ帝国の首都となった。神聖ローマ皇帝がウィーンに移ったのちも、世界遺産に指定されているエッゲンベルク城 Schloss Eggenberg が築かれるなど、重要な拠点だあり続けた。
エッゲンベルク城には安土桃山時代の大坂を描いた屏風絵があるため、日本人観光客が多く訪れるらしい。時間の都合で私は行かなかったけれど。

現在のグラーツは自動車製造などの工業が盛んだが、グラーツに拠点を置くマグナ・シュタイアは製造開発を受託する業態なので、日本で名前が知られているわけではない。マグナ・シュタイアではBMW X3のような有名車も製造されていた。2019年に発表されたトヨタ新型スープラもマグナで製造されている
世間に知られた会社ではないが、分析機器メーカーの世界では有名なAnton Paar本社がある。

グラーツ駅。陽射しが暑い。ここからバスや路面電車が町中に伸びる。
路面電車は欧州でよくある大きさのもの。
グラーツのシンボルはユニコーン。あちらこちらで見られる。
マンホールにも。
遠くには世界遺産の時計塔が見える。
川の中にあるカフェ。ポケストップになっているらしく、現地のポケモントレーナーが集まっていた。
トルコ人兵士が埋め込まれた壁。グラーツはキリスト教圏とイスラム教圏と衝突する場所であり、オスマントルコの侵攻を防いだことを記念しているらしい。
昼ごはんは通りのカフェで。オーストリアのご飯は基本の量が多いので、軽食みたいなメニューで十分満腹になる。
八重桜?が咲いていた。5月というのに暑い暑い。
世界遺産にはナンバリング付き看板が掲げてある。schlossは城、bergは山や丘を意味する。つまり、Schlossbergは城のある山。かつては要塞が築かれていたが、ナポレオン戦争の結果、時計塔など一部を除いて破壊された。
時計塔とグラーツの街並み。近くの人の大きさと比べると、時計塔の大きさがわかる。
シュロスベルクの上からグラーツの街並みを見下ろす。良い天気。
かつての監獄は今やホールとして市民を楽しませている。
シュロスベルクへの道はいくつもあるが、時計塔の直下から階段がのびている。かなり急な階段なので、冬季は凍結のため通行できなくなる。
州庁舎とともに世界遺産でもある武器博物館。侵略からグラーツを守るための巨大な武器庫だった建物が、そのまま博物館になっている。
入り口に立つ大切なものを守っていない像。人気者。
近世ヨーロッパの武器がそのまま残っている。
カノン砲。昔遊んでいたCossacksを思い出した。

街歩きをするにはあまり暑く、歩き回って疲れてきたので休憩できる場所を探す。こういうときは、教会に助けを求めると良いらしい。

世界遺産グラーツ大聖堂。美しい建物の中を眺めながら、後ろの方で休憩する。

そろそろ時間的には夕方なので、グラーツの観光を終えて友人宅へ。5月のオーストリアは20時くらいまで明るいので、空の明るさをみて時間感覚がおかしくなる。

グラーツ駅からSバーンで移動。Sバーンは国鉄ではなく、シュタイアマルク州が運営している地方鉄道。国鉄と違うローカル線といっても、標準軌なので日本の鉄道車両より大きい。
ドイチュランツベルク駅。観光地ではなく、ただの田舎町である。
友人がお気に入りだというBlack and White man statue
このあたりの観光名所ドイチュランツベルク城。城はburgなので、ドイツ語でいうとBurg Deutschlandsberg。burgとbergの違いを覚えやすい。

田舎町なので遅くまで開いている店が少なく、さっそく困った。オーストリアっぽいものを食べたいと友人に注文したところ、街の食堂的なお店Mamarosaでヴィーナー・シュニッツェルをいただくことに。あまりにも肉が大きいので食べきれない。 オーストリアの食事は日本からすると一回の量がすさまじく多い。そして現地の人でも食べきれないらしく、シュニッツェルを容器に入れて持ち帰ることがよく行われるらしい。
オーストリアのビールは、赤、青、緑の3大メーカーが有名で、今回いただいたのは青のPUNTIGAMERだった。PUNTIGAMERはグラーツで作られており、グラーツ駅から醸造所までバスで行ける。

普通のヴィーナー・シュニッツェル。赤いのはケチャップではなくジャム。肉も大きければ、ポテトも多い。

次はグラーツからザルツブルク

オーストリア、ハンガリー巡見 (2/10) ウィーンからグラーツ

ゴールデンウィークにオーストリア南部の工業都市グラーツの近郊に住む友人を訪ねました。

  1. 羽田からウィーン
  2. ウィーンからグラーツ
  3. グラーツ
  4. グラーツからザルツブルク
  5. ザルツブルク
  6. ザルツブルクからブダペスト
  7. ブダペスト
  8. ブダペストからウィーン
  9. ウィーン
  10. ウィーンから羽田

ウィーンからグラーツへ

ウィーンの観光もほどほどに、友人の待つグラーツへ。

オーストリアの言語はドイツ語なのだけれど、ドイツのドイツ語とは結構違うところがある。たとえば、挨拶の言い回し。ドイツでは (朝) Guten Morgen, (昼) Guten Tag, (夜) Guten Abendであるところが、オーストリアはいつでもGrüß Gott (グリュースゴット) で済む。店員さんにはとりあえずGrüß Gottと言う。ありがとうはDankeでドイツと変わらない。

オーストリア国鉄ウィーン空港駅。オーストリア国鉄はÖBB (ウゥベーベー), ドイツ語でFlughafen (フルクハーフェン) は空港、Wien (ヴィーン)はウィーン。英語だとVienna Airport (ヴィエナ エアポート)。

ヨーロッパの鉄道には改札がない。切符をあらかじめ買っておいて、車掌が車内で確認する。切符を持っていなければ、罰金を払うことになる。
ウィーン空港駅は地下2階にプラットホームがあり、地下1階の通路に券売機がある。英語表示にできるので、出発駅と到着駅を選んでクレジットカードで決済すれば切符が出てくる。もちろん現金でも買える。
ここではウィーン空港からグラーツ駅までの2等車切符を購入した。日本は指定席と自由席の車両が分かれているが、オーストラリア国鉄では分かれていない。座席の上にカードホルダーがあり、そこに指定席カードが入っていれば指定席、入っていなければ自由席である。自分の指定席にほかの人が座っていたら、自分の席だから移動するように声をかえる。

まずは普通列車でウィーン中央駅を目指す。15分。

ウィーン近郊の長距離列車は2014年に開業したばかりのウィーン中央駅 (Wien Hauptbahnhof) を発着する。Hupt (ハウプト) が中央 bahn (バーン) が鉄道 hof (ホフ) が駅。Hauptbahnhofはhbfとも略される。似たような言葉としては、広場のplaz (プラッツ) と合わせてhauptplatzが中央広場というものがある。

特急列車のRailjetでグラーツへ。この列車はチェコ国鉄の運行でプラハ発、グラーツ行きだった。

ウィーン中央駅の次はマイドリンク駅 Wien Meidlingに停車する。こちらの方が古い駅なせいか、人がたくさん乗ってきた。そのほとんどが遠足か山登りの格好をしており、次のWiener Neustadt Hauptbahnhofで降りて行った。アルプスでピクニックを楽しむのだろう。

ここから先はアルプス越えの区間になる。実は、オーストリア国鉄のこの区間ゼメリンク鉄道は世界遺産でありながら現役で使われている。初めてアルプスを越えた鉄道であるというのがその理由だ。

ゼメリンク駅で停車中。時間があれば下りて橋脚の写真を撮りたかった。
完成は1854年。駅にはゼメリンク鉄道の設計者であるカール・リッター・フォン・ゲーガの記念碑がある。

アルプスを超えると徐々に街になっていく。ウィーンやザルツブルクと比べて日本ではあまり知られていないが、グラーツはそれなりに大きい都市である。建物ばかりになってきたと思っていたところで、終点グラーツ駅 Graz hbfに到着した。

シーメンス社の機関車がプラハからグラーツまで列車をひっぱってきた。客車のドアにある”2″は2等車という意味。その下の自転車のマークは、自転車用の乗降口である。欧州では自転車でそのまま列車に乗れる。
グラーツ駅にも寿司の文字があり、いきなり異国情緒を損なわれた。大きな街なだけあって、日本食の店は何軒もあった。

次はグラーツ

オーストリア、ハンガリー巡見 (1/10) 羽田からウィーン

ゴールデンウィークにオーストリア南部の工業都市グラーツの近郊に住む友人を訪ねました。

  1. 羽田からウィーン
  2. ウィーンからグラーツ
  3. グラーツ
  4. グラーツからザルツブルク
  5. ザルツブルク
  6. ザルツブルクからブダペスト
  7. ブダペスト
  8. ブダペストからウィーン
  9. ウィーン
  10. ウィーンから羽田

日本、羽田からオーストリア、ウィーン

羽田空港からルフトハンザB747でフランクフルト空港へ。大型連休の前日ということもあり、日本人の団体観光客でジャンボジェットが満員。

羽田空港国際線ターミナルには日産リーフの大きなポスターが掲示されていた。
ルフトハンザドイツ航空のB747.ジャンボジェットに乗るのは初めて。
フランクフルト空港で乗り継ぎ。ゆりかもめのようなシャトルでターミナル間を移動する。同じ便の日本人だらけ。

フランクフルト空港の入国審査に並んでいるのは日本人と中国人ばかりだった。EU市民は自動ゲートで通れるのがうらやましい。
入国審査官は6人ぐらいいただけれど、一人やけにテンションが高い人がいた。こいつが曲者で、日本から団体ツアーで来たおじさん、おばさんに What’s up? だとか How’s it going? だとか、雑談を振ってくる。英語に疎い日本人に答えらえるはずもなく、まごつくのをニヤニヤしながら見ている嫌な奴だった。ポルトガル行きのおばちゃんが、行き先を尋ねられて元気よく「ぽぉるとがあーる」と叫ぶも、「ポォルゥトガアルウ?」とからかうように返すのを何度か繰り返していた。ポルトガル団体ツアーの添乗員の方はポゥチョガルのような発音を予め教えてあげてほしい。アクセントは最初の「ぽぉ」だ。最後の「あーる」ではない。
自分の番になったら何か言ってやろうかと思っていたが、別の大人しそうな兄ちゃんに当たった。「ウィーンに一人で行くのか?」と聞いてくるので友人が待っているんだと答えた。入国審査官ってやつは雑談から不審者を探しているのだろうか。

フランクフルト空港はルフトハンザの看板がたくさん。
ウィーンには現地時刻23時過ぎに到着。空港から地下道を通ってホテルまで歩いた。

空港から歩いていけるホテルがほかにないようで、深夜着の旅行客がチェックインに流れ込んだ。1時間近く並んだ気がする。「すごく待っているんだから、さっさとチェックインさせろよ」と叫ぶおばちゃん二人がチェックインカウンタを妨害しなければ、もっと早く済んだかもしれない。そんな中でも車いすの方が来たら誰も文句を言わずに先に通したのは文化の違いを感じた。

MOXY Hotelのチェックインカウンター。バーも兼ねている。
部屋はずいぶんきれいでおしゃれ

次はウィーンからグラーツ

西伊豆スカイラインの星空#2

以前、THETA Sの発売日に西伊豆スカイラインで星空撮影をしました。カメラをFUJIFILM X-T2に更新し、さらには簡易赤道儀まで購入してしまってから、同じ場所で天の川の撮影をしたいと思いつつも条件がそろわない日々が続いていました。天の川を撮影するには、月が新月または沈んでいる時間帯において、 光害が少ない撮影スポットが快晴であり、かつ翌日が休日であること(撮影で徹夜になるため、翌日に仕事があるとキツイ)が望ましいわかけです。久しぶりに星空撮影に適した日がありました。
星空撮影の条件については以前のまとめをご覧ください

2018年10月7日。本当は美ヶ原高原に行こうと思ってGPVを見ていたところ、長野は天気があやしいのに対して西伊豆が快晴になる時間帯があると気づきました。カメラはFUJIFILM X-T2、三脚と赤道儀ポラリエを携えて土肥駐車場に向かいました。

これだけ条件が揃っている日ならたくさん人がいるだろうと思ったら、案の定車が何台も停まっていました。中には、反射望遠鏡を持ってきている集団も。駐車場は人が多いと伽藍山に登って撮影されていた方もいる様子。せっせとこちらも撮影準備を始めます。

なお、本ページの画像は撮って出しからクロップまたはリサイズしたものです。

まずはゴージャスな天の川と夏の大三角形。ポラリエの軸合わせが少し適当なところがありますが、ただカメラを三脚に固定しただけのときとは印象が違います。

天の川と夏の大三角形

今回は撮影よりも同行した星座マスターの友人に星座を教えてもらうのに時間を使い、それほどたくさんは撮影できていません。THETA Sとポラリエを組み合わせたら、どんな写真が撮れていただろう。

22時ごろから雲が出てきましたが、このまま待っていれば冬の星座も見えるかもしれないと午前1時まで車中で待機しました。雲が出ていない時間を狙うと、はっきりとオリオン座の姿を見えることができました。観察をはじめたころは東の山の端にあったすばるが天高く上っています。

冬の天の川とオリオン座方面

この日はペガスス座が終始よく見えていました。同行した友人が、もしかしたらアンドロメダ銀河も見えるのではないかというので、アンドロメダ銀河の場所を探してみると、肉眼でもぼわっとした明るい領域が見えるではありませんか。
カメラのレンズを望遠に換装、がんばって視野を合わせます。

アンドロメタ銀河方面
XC50-230 mmの広角側で撮影
M31アンドロメダ銀河付近を拡大

アンドロメダ銀河までの距離は230万光年。夜空を埋め尽くす星々が、肉眼で見えるものに限って言えば、ほとんど天の川銀河の腕の一部でしかないことを思い出すと、別の銀河の光が見えるという体験は特別なものです。

リーフで行く夏至の大弛峠、金峰山

山梨県と長野県を隔てる奥秩父山塊にそびえる金峰山。その登山口のひとつ、大弛峠は自動車で通行できる国内最高所の峠で、標高が2360 mもあります。

標高が高いところにEVで登るのは挑戦的です。調べってみると、初代リーフやiMiEVで大弛峠を登った報告がありました。リーフはともかく、より電池容量が小さいiMiEVでも登れるものかと感心しました。

翻ってこちらは初代の2倍近い40 kWhの電池を搭載した2代目リーフ。今回は金峰山への登山が目的なので、大人4名と登山装備で300 kgくらいは乗っていたでしょうが、電欠の不安なく登ってきました。

東京の友人たちと合流するため、まずは新宿へ。待ち時間の間に90%くらいまで充電しました。深夜だったので急速充電スポットはどこも空いていました。

初台から首都高に乗り、中央道で一宮御坂ICを目指します。山梨県は道の駅やコンビニなどに多くの急速充電器がありますが、その出力は高くありません。大弛峠へのアプローチを考えると、経路上ならファミリーマート塩山小屋敷店 (20 kW)、経路に近いところでは道の駅 花かげの郷まきおか (30 kW)日産プリンス山梨販売(株) 笛吹石和店 (44 kW)が24時間営業の急速充電器として挙げられます。今回は出力の高い日産プリンスの急速充電器を使いました。

山梨で急速充電をする前で充電率50%くらい、充電後が85%くらいでした。山道に入ると充電スポットなどないので、これで上まで行かなければなりません。ただ、前に述べたように、2代目リーフの電池容量は初代の2倍近く、まず間違いなく登り切れます。

あいにくの天気でデフロスタを使用していましたが、何事もなく大弛峠まで到達しました。山梨での充電から、充電率にして40%程度の電力を消費しました。結果的には山梨で充電しなくても峠まで来られましたが、そこは安心のため充電しておいた方がいいでしょう。

大弛峠に到着したの午前4時過ぎ。ちょうど夏至のあたりだったこともあり、空が妖しい紫色に染まっていました。

 

駐車場の近くには有料の公衆トイレがあります。トイレのあたりからは南側が見えて、まだ上の方が白い南アルプスも朝焼けに染まっていました。

大弛峠のあたりは北側の展望が開けていません。登山道を1時間ほど歩いた朝日岳まで来ると、360度の大展望が開けます。

樹林帯の中を歩いているうちに日の出を迎えました。

南側が開けている場所は所々あります。雲海に浮かぶ富士山は荘厳です。

朝日岳の東にある岩場は素晴らしい開放感が味わえます。ここからの眺望は何物にも阻まれません。

朝日岳の頂上にはベンチがあって一休みできます。西側の岩場からは金峰山がよく見えます。五丈石が特徴的で、すぐにわかります。奥に見えるのは南アルプス。鳳凰三山に登ったのが2年前です。

ここまで南側の景色ばかりでしがた、北側の景色もなかなかです。遠くに見えているのは浅間山でしょうか。

金峰山の手前で登山道が90度曲がる場所があります。間に高い山がないので、八ヶ岳の姿がよく見えます。昨年、赤岳に登った際は雲に覆われて何も見えませんでしたが、雲がなければ向こうから金峰山も見えたことでしょう。

ここから金峰山山頂まではなだらかな道が続きます。やや風が強い。

八ヶ岳の手前に見えるのが瑞牆山です。瑞牆山に登った日も天気が悪かった・・・。

歩きやすくて景色の良い道を行きます。

大きな岩場を抜けると山頂の標識があります。前を行く人についていったらやたら難易度が高いと思ったら、正規のルートが別にありました。目印の赤丸あるのに。

五丈石と富士山。午前8時を回って、そろそろ天気が悪くなってきました。

瑞牆山荘の方から登る方はこちらのコースをたどります。結構険しそう。展望は最高で、こちらからは中央アルプス、北アルプスまで見えます。

金峰山荘までは下る必要があるので帰りが億劫ですが、トイレはあそこまで行かないとありません。

金峰山荘で食事休憩をとって、同じ経路で大弛峠まで戻りました。大弛峠から東側に15分ほどいくと夢の庭園という場所があります。そこからの景色がこちら。木道がしっかり整備されているので、登山装備がなくても登って来られそうです。

さっきまでいたはずの金峰山が小さく見えます。そして、くっきり見えていた南アルプスが雲にのまれました。セーフ。

夢の庭園までの道のりにある、手のような形をした木

super blue blood moon

2018年1月31日は皆既月食が見られました。

月食を初めて見たのですが、思いのほか明瞭に欠けるものですね。

月が太陽の光を直接浴びている部分は白く輝いています。月が地球の影に隠れると、地球の大気を通って折れ曲がった光にほんのりと照らされるようになります。夕焼けと同じように、地球の大気を通っている間に青い光は散乱され、赤い光だけが月に届きます。この明と暗、白と赤の組み合わせが刻々と変化していく様子が見られました。

明暗の境界部分で青く見えるところは、ターコイズフリンジという名前がついているらしい。

X-T2+XC50-230で撮影。皆既月食中は三脚を使用。

望遠ズームレンズで撮影したオリオン大星雲

以前から星空の撮影に興味を持ってきましたが、どうせなら望遠鏡で見えるような美しい色とりどりな天体を撮影してみたいと思うようになってきました。

天体望遠鏡を持っていなくても、カメラの望遠レンズの中にはそのまま天体観測に使えるものもあります。たとえば、Xマウントの望遠ズームレンズXF100-400mmを使った例が報告されています。

今回の撮影のために、以下の2点を購入しました。
Vixen 星空雲台ポラリエ
Velbon 自由雲台 QHD-33
三脚は従来使っていたもの、望遠レンズXF100-400mmは知人から拝借しました。

撮影を試みた夜は月明かりが眩しくて、あまり星の写真を撮るのには適していませんでしたが、ものは試しに撮影してみました。

オリオン大星雲
FUJIFILM X-T2+XF100-400mm, 焦点距離400 mm, F5.6, ISO400, SS 60 s, トリミングのみ。

プレアデス星団(すばる)
FUJIFILM X-T2+XF100-400mm, 焦点距離400 mm, F4.5, ISO200, SS 60 s トリミングのみ。

おまけで月
FUJIFILM X-T2+XF100-400mm, 焦点距離400 mm, F5.6, ISO800, SS 1/2000 s, トリミングのみ。

月明かりのない夜に、さらに長時間高感度で撮影してみようと思います。

紅葉の昇仙峡

昨年の10月下旬に山梨県の紅葉の名所、昇仙峡に行ってきました。初代リーフでのんびり東京から山梨を目指します。

東京を出発して中央道の談合坂SA、双葉SAで急速充電。双葉スマートICから一般道に出て昇仙峡ラインを上ります。水墨画に出てくるような景色が広がります。

県営駐車場に車を停めて、バスでロープウェイに向かいます。帰りは遊歩道で駐車場まで戻ってくる計画です。

まずは昇仙峡ロープウェイで高いところに登ってみます。天気が良ければ富士山が見えるようですが、この日はあいにく雲の中。

山の上もロープウェイ駅周辺はきれいに整備されています。近くの荒川ダムが見えて、ダムカードを取りに行ったのを思い出しました。

 

ロープウェイの駅から少し川下の方に、遊歩道の入り口があります。途中には大きな滝もあり、見ごたえがあります。

 

帰りは中央道に乗る前にファミリーマート笛吹一宮店で充電して東京に向かいました。

新型リーフ (40kWh) に乗り換えた今なら、一度も充電しなくて良いはずです。初代リーフはのんびりドライブなりに、途中のSAで充電中に地元グルメを楽しむこともできました。

紅葉狩りトレッキング 西沢渓谷

10月の長雨が嘘のような晴天に恵まれた文化の日、山梨県の紅葉の名所西沢渓谷に出かけました。

東京の友人たちと新宿で待ち合わせ。集合場所に200V普通充電設備がある駐車場を選ぶことで、待ちながら100%まで充電します。

新宿まで高速を走ってきたせいでしょう100%充電で航続距離は309kmの表示に留まっています。中央道で山梨県の勝沼ICまで行き、さらに目的地である道の駅みとみまで坂を上り続けるので、電費は悪い一日になるでしょう。新宿から目的地まで127 kmなので、無充電で往復できそうです。

午前6時30分に出発したのに首都高は渋滞していました。相模湖のあたりから順調に進み、山梨へ。この間、料金所付近をのぞきプロパイロットで走行しました。ハンドル支援は新東名を走ったときほどではありませんでしたが、それなりに働いてくれました。

勝沼ICからは甲府盆地を見下ろすフルーツラインを通って雁坂道へ。すでに黄色く染まった山々が美しく輝いています。

道の駅みとみに到着した時点で、電池残量40%、航続距離103 kmの表示になりました。標高差1,100 m分の位置エネルギーがあるので、このまま無充電で新宿に帰ることも可能です。

9時半ごろ到着したのですが、すでに道の駅の無料駐車場は満車でした。隣接する蒟蒻館との間の空き地が臨時有料駐車場(500円)になっており、こちらは1/3ほど空いていたので駐車できました。

道の駅みとみは急速充電器があり、EV乗りが秩父方面へ抜けるのに頼もしい存在です。売店の食べ物がおいしそうで、トレッキングのおやつにヨモギ餅を買っていきました。

道の駅のすぐ北に西沢渓谷入り口の看板があります。ここから歩いて数分でトレッキングコースの入り口に入ります。

道の駅で配っているコースマップを見ると所要時間は4時間。往路は林道から渓流沿いの山道を進み、復路はかつてのトロッコ軌道跡を下りてくるという周回コースです。

山道に入る前、林道だけでもこれだけきれいな紅葉が見られました。分岐点までは普通の格好でも歩いて来られる道でした。さらに渓流沿いの山道を行くのは、濡れた岩の上を歩く場所も多く、登山装備があった方が良いと思いました。

渓流にはいくつも滝があって、ごうごうという水の音が騒がしい人間界の音を消し去ってくれます。

 

不動滝を過ぎると長い階段になります。階段を登り切ったところがトロッコ軌道跡との合流地点です。合流地点には変わった形のトイレと休憩所があるのですが、紅葉の時期はかなり混雑しており、ベンチに座るのも順番待ちです。また、トイレの目の前なので結構臭います。昼食をとるなら不動滝の手前で水辺に下りて、大きな岩の上で休憩する方がいいかもしれません。

ここからは軌道があったくらいのなので、ずっと緩やかな下り坂が続きます。所々にレールが残っていますし、トロッコも展示されていました。

 

渓流沿いの道と高いところを走る軌道跡の道という場所の違い、午前と午後の光の当たり方の違いがあって、往路と復路で違った景色を楽しめる場所でした。

色鮮やかさだけでいったら、道路沿いのこの1本も負けていません。

道の駅で腹ごしらえして、勝沼のぶどうの丘で温泉に入り帰路につきました。中央道がお約束の大渋滞をしていたので東京の友人たちとは勝沼の駅で解散し、私は河口湖経由で帰宅しました。

帰宅した時点で電池残量16%、航続距離57 kmの表示になりました。本当に1度も充電せずに済みました。

山中湖の紅葉

関東近郊の一大観光地、富士五湖のひとつ山中湖。山の上で気温が低いため、10月中旬から紅葉の見ごろを迎えます。

EVで標高の高いエリアに到達するには位置エネルギー分の余計な電気が必要になりますが、山中湖は観光地だけあって充電スポットの整備が進んでいます。

中央自動車道道志みち(国道413号線)三国峠越え篭坂峠越えのいずれでも、低地から上がる途中に急速充電スポットがあります。また、山中湖観光案内所にも急速充電器があり、帰りも安心です。

今回は道の駅山北で充電して、三国峠を越えるルートで山中湖へ向かいました。

三国峠からは金色のススキと山中湖の向こうに富士山を眺められるスポットとして有名です。10月中旬のダイヤモンド富士が見られるシーズンは、テレビ局やらアマチュア写真家やらで車線が片方潰れてしまうほど人が集まります。

三国峠はそこまで人が多くありませんが、やはり眺望がすばらしい鉄砲木ノ頭に登る人の車が峠付近にたくさんとまっていました。

少し道路を離れると、苔の生えた倒木がありました。あまり人が来ない場所であることを感じます。

帰路に向けて、山中湖観光案内所で充電します。大きな公園に隣接しているので、時間を歩き回っているとすぐに30分経ってしまいます。ここの紅葉もなかなかです。

近くでハンモックカフェなるものを見つけて、一服。夕方になり肌寒くなってきたので、温かい飲み物がとてもおいしい。そうこうしていると、周りの人たちがみな西の空を見上げ始めました。富士山に夕日が沈んでいくところでした。