2017年7月28日、テスラのモデル3が発売されました。ロードスター、モデルS、モデルXまでは1,000万円近い車体価格のために富裕層の車というイメージでしたが、モデル3は35,000 USD (約380万円) からと大幅に手に入りやすくなりました。ここからさらに各種補助金が入るので、消費者の負担はもう少し安くなります。日本では輸送費などが上乗せされるので、米国価格より値上がりするかもしれません。
現行の日産リーフの最上位グレード (G, 30 kWh) の車両価格は日本国内で400万円なので、モデル3と競合することになります。9月に発表される新型リーフが価格面でモデル3と差別化を図るのではないかと、私は勝手に期待しています。
モデル3発売にあたり、ようやく詳細な公式スペックが公開されたので、まとめておきます。i
まずEVのスペックで最も注目すべきは航続距離です。
モデル3の航続距離(標準装備)はEPA基準で220マイル、すなわち352 kmです。EPA基準は日本のJC08基準の約1.6倍厳しいと言われてるので、JC08なら570 kmという表示になるでしょう。
新型リーフが航続距離350 kmと言われているのがおそらくJC08基準での話なので、新型リーフはモデル3の6割程度の航続距離になると予想されます。プロパイロットなどの新機能を訴求しても、すでにテスラ車が実現していることばかりなので、航続距離の短さを補うほどの魅力はありません。したがって、日産は価格面で差別化をはかることになると考えられます。願望交じりですが。
以下はelectrekの記事を翻訳したものを主に一部加筆しています。
Tesla Model 3 production specs revealed: up to 310 miles range, 140 mph top speed, and more
標準装備 – 価格 35,000 USD
標準電池
- 航続距離220マイル (EPA基準, 352 km)
- スーパーチャージャーで130マイル (208 km) を30分で充電可能
- 家庭充電は1時間当たり30マイル (48 km) (240 V, 32 A)
- 2017年秋ごろから米国で配送開始
走行性能
- 0-60 mph 5.6秒 ※停止から約100 km/hまでの加速時間
- 最高速度 130 mph (208 km/h)
内装
- 15インチタッチスクリーン
- エアコン
- FMまたはインターネットストリーミングラジオ
- シート地は革ではない
- フロントセンターコンソールには物置スペースとUSBポートが2つ
利便性
- 地図及びナビゲーションを搭載
- Wi-FiおよびLTEでのネット接続
- テスラのスマホアプリによる開錠、起動、リモートエアコン機能
- 音声コントロール
- Bluetoothによるハンズフリー通話とストリーミング再生
- 6:4分割折り畳み可能なリアシート
- バックアップカメラ
- 自動調光リアビューミラー
- ワンタッチ電動窓
- 電動サイドミラー
- 12V出力電源
安全性
- フルLEDライト
- 7台のカメラ、前方レーダーと12台の超音波センサーによる衝突回避および自動ブレーキ機能
- 前方6列と側方2列のカーテンエアバッグ
- 3点シートベルト
- 2列目には子供用に低位置シートベルト固定アタッチメント
- 電子制御の走行安定性およびトラクションコントロール
- 4輪にアンチロックディスクブレーキと電子制御パーキングブレーキ
- チャイルドセーフティロック
- 盗難防止アラーム
- タイヤ圧監視機能
保証
- 車両: 4年、5万マイル (8万km) まで
- 電池: 8年、10万マイル (16万km) まで
オプション
ロングレンジバッテリー 9,000 USD
- 航続距離を310マイル (496 km) に延長
- スーパーチャージャーでは170マイル (272 km) 分を30分で充電
- 家庭充電では37マイル (59 km) 分を1時間で充電 (240 V, 40 A)
- 0-60 mph 5.1秒
- 最高速度 140 mph (224 km/h)
- 配送開始 2017年7月
塗装 標準以外は1,000USD
- ソリッドブラック (標準)
- ミッドナイトシルバーメタリック
- ディープブルーメタリック
- シルバーメタリック
- パールホワイト多層コート
- レッド多層コート
ホイール
- 18インチ エアロ(標準)
- 19インチ スポーツ 1,500 USD
プレミアムアップグレードパッケージ 5,000 USD
- シートヒーターをはじまとした内装の強化(後部座席のUSBポートなど)
- シート、ステアリング、サイドミラーの位置電動制御
- オーディオシステムの強化
- 紫外線、赤外線カットのガラスルーフ
- サイドミラーの自動調光、折り畳み、加熱機能
- LEDフォグランプ
- センターコンソールに蓋つきスペースとスマホ用接続ポート2台
自動運転強化 5,000 USD
流れに乗ったスピード調整、車線維持、自動車線変更、高速JCTでの自動乗り換え、高速を降りて目的地で停車するまでの自動運転。さらにソフトウェア更新で機能向上もある。
全自動運転用の装備 3,000 USD
将来的にソフトウェア更新のみで全自動運転を使えるようにするための装備。
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