測定には不確かさが付きまとう。n回測定したデータを平均して、実験値とするのが一般的である。n回とは具体的に何回測定したらいいのかを見積もりたい。
n回の測定値を単純平均して得られた値をAverage (ExcelでAVERAGE)、不偏標準偏差をSD (ExcelでSTDEV) とすると、標準不確かさは SD/sqrt(n) で求めることができる。したがって、実験値の求め方としては Average ± SD/sqrt(n) となる。
不確かさを持った値を用いて、何かしらの理論式に代入するなどの計算を行う場合は、不確かさの伝搬を考える必要がある。具体的な計算は東北大多元研のページを見ると便利。
実験値が求まったら、次は実験値の不確かさを目標以下に小さくすること考えたい。母平均の区間推定における必要なサンプルサイズの計算フォームを参考にすると、平均値μから±δの区間にあることを有意水準5%で示すのに必要なサンプルサイズnは
n > (1.96 * (STDEV/δ))^2
物理ではa±bという実験値に説明がなければ、通常bは「1シグマ」である。有意水準5%というと95%信頼区間を求めていることになるが、1シグマだと68%信頼区間を求めることになる。
n > (1.0 * (STDEV/δ))^2 = (STDEV/δ)^2
統計やるのは久しぶりすぎて理解してないので、要復習。サンプルサイズの決め方、自然科学の統計学あたりを見てみるとしっかり学べそう。
そもそも実験誤差って何?というレベルの人には誤差の理論(東京医科歯科大)を見せるのが楽そう。
なお、雰囲気で統計をやっている人のお約束として、サンプルサイズ (標本の大きさ) とサンプル数 (標本数) を混同するというのがある。使いやすい踏絵である。