リーフの弱点として、急速充電を繰り返すと電池温度が上がり、電池保護のため急速充電の出力が抑制されるという問題があります。今回は、旅程をうまく計画することで、電池温度の上昇を防ぎつつ長距離移動した例を報告します。
出発地点は東京との新宿駅付近、目的地は長野県の扇沢駅です。立山登山のため、大人4人とそれぞれの荷物を積載しています。基本的に高速道路を利用し、制限速度でプロパイロットを使用しています。エアコンは25度オートです。
出発前の準備として、普通充電で満充電にしています。新宿付近では普通充電が利用できる駐車場が複数あります。満充電かつ電池温度が気温程度まで下がっている状況でスタートすることで、急速充電をなるべく使わず、電池温度も上げない運用ができます。
新宿を出発して中央道を進むと、諏訪湖SAまでは余裕で到達できます。あまり飛ばすと空気抵抗が増えて電池の減りが早くなります。中央道は制限速度80 km/hなので、これを守っていれば十分です。諏訪湖SAで30分充電すれば、信濃大町の日産ディーラーまで到達できます。信濃大町から扇沢まで標高は上がりますが、水平距離は大してありません。帰りのことを考えると、先に急速充電しておくことで、黒部ダム・立山に行っている間に電池が冷却されることが期待できます。
満充電で新宿を出発し、諏訪湖SAと信濃大町で急速充電をした結果、およそ6時間で扇沢に到着しました。途中で30分ほどコンビニ休憩をしています。
帰りは扇沢到着から12時間以上たっているので、電池温度は十分に下がっていました。信濃大町で充電しておいたので、そのまま諏訪湖SAまで到達できました。ここで帰路1回目の急速充電です。車に表示される航続距離だと新宿まで行けるか微妙なところですが、実は諏訪湖SAから新宿まで到達できました。中央道は諏訪湖SAから八ヶ岳PAのあたりで標高1000 mまで登ります。ここから新宿へかけては基本的に下り道なので、あまり電池を消耗せずに走行することができます。
帰り道は5時間ほどで扇沢から新宿に戻ることができました。
新宿から扇沢までは、往復550 km、標高差1400 mほどです。そもそも日帰りするのは少し辛い距離ですが、充電のやり方によっては問題なく行って帰ってくることができます。