急速充電の所要時間に関する基礎知識 -データ編-

急速充電にかかる時間の話について、実際の充電時に取得したデータを掲載します。

充電器 44 kW (日産ディーラー)
外気温 11度
電池温度 温度計の43%(充電前)から51%(充電後)に上昇

充電時間が20分、充電率が50%を越えたところで、充電電流の減少が始まりました。充電開始30分時点では、充電開始20分時点の8割まで電流が減少しました。

横軸を充電率としたとき、電圧がほぼ時間に比例して上昇し、電圧が380 Vを超えるあたりから電流低下が始まっていました。充電率3%のとき、44 kW充電器で343 V 107 Aだったので、充電率20%以下の領域では充電率20%以上の領域に比べて電圧変化が大きそうです。

時間 /分 充電率 /% 充電出力 /kW 電流 /A 電圧 /V
0 17 37 107 355
1 18 38
2 19 38
3 21 38
4 22 38
5 24 38
6 26 39 107 366
7 28 39
8 29 39
9 31 39 107 368
10 33 39
11 35 39
12 37 39
13 39 39
14 41 39 107 374
15 43 40 107 374
16 45 40
17 47 40
18 49 40
19 50 40 107 378
20 52 40
21 54 40
22 55 40
23 57 39 102 382
24 59 37 99 383
25 61 36 96 384
26 62 35 93 384
27 64 34 90 385
28 65 33 87 386
29 67 32 84 386
30 68 31 81 387

30 kWhモデルの充電率と充電電流の情報を見つけました。

外気温6℃、日産ディーラーの急速充電器(44 kW)で充電して、充電率70%まで電流値が変わらないとされています。簡単のために安全マージンを無視して電池容量30 kWhの70%だとすると、21 kWhを充電した時点から電流が減少することになります。

電池容量が40 kWhの場合は充電率50~57%の時点で電流が減少し始めました。電池の貯えた電気量としては30 kWhモデルでも40 kWhモデルでも21 kWhあたりです。走行できる距離は電気量に比例するので、充電率が低い範囲で運用している分には、あまり両者の違いは感じられないかもしれません。もちろん、40 kWhモデルは電気を入れようと思えば予めたくさん入れておけるので、家庭などで出発前に満充電にできる方は大きなメリットがあります。

 

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