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城ケ島灯台と小網代の森

暖房で電費が大幅に悪化するリーフでの遠出は暖かいところが良いでしょう。

春が南からやってくるとすれば、神奈川県の最南端、城ケ島が最も春に近いはず。

東京の友達と阪急大井町ガーデンで待ち合わせ。駅に近い大型商業施設に急速充電器があると、EVの充電と待ち合わせが同時にできるので便利です。待ち合わせをしたうえで、ナビや音楽の設定をしていると、すぐ30分くらい経過します。

大井町から城ケ島までは約80km。首都高湾岸線で高速走行するとはいえ、途中の充電は要りません。必要になっても大黒PAか横須賀PAで充電すればいいでしょう。三浦半島はコンビニに急速充電器が設置されている数が多いので、電欠しにくい地域です。

城ケ島の西端に駐車場があり、城ケ島灯台までは歩いてすぐです。

城ケ島の海岸では、地層が板のように突き出した独特の地形を見ることができます。

そして、太平洋のコバルトブルーの向こうには伊豆半島も。

海岸から階段を上ると城ケ島灯台があります。

偶然、公開日でした。万国旗で飾られています。

城ケ島灯台が建てられたのは明治3年(1870年)。日本で5番目の西洋式灯台です。当時の建物は関東大震災で破壊され、現在は稼働しているのは2代目の建物です。

灯台の中では海上保安庁の方がパネルで説明。多くの他人でにぎわっていました。外では制服を着て記念撮影できるコーナーもありました。

灯台のレンズ。遠くまで光を届けます。

灯台の上からの景色は格別です。東側は房総半島がよく見えました。

城ケ島灯台の近くには食事処が何軒か並んでいます。今回は階段の目の前にある中村屋に入りました。

 

城ケ島から北へ6kmほど行ったところに、やけに広い森があります。ここは小網代の森といって、海岸から源流域までが自然状態で残されている貴重な土地です。木道が整備されていて、自然散策できるようになっています。横浜から1時間、キャベツ畑で埋め尽くされた三浦半島にこんな場所があるんですね。

小網代の森 – Spherical Image – RICOH THETA

小網代の森を出るとまわりはキャベツ畑。三浦大根の畑もありました。

三浦半島の急速充電器で特に使いやすいのがファミリーマート 三崎口店です。三崎口駅の目の前で、主要な道路上にあるので城ケ島や油壷など南の方に行くのに便利です。この日も先客がありました。

この後は横須賀温泉 湯楽の里へ。普通充電器が無料で使用できます。施錠されているので、駐車してからフロントへ申し出て鍵を借ります。温泉でゆっくりしている間に充電も進みます。

せっかく横浜方面へ来たので、日産グローバル本社で急速充電。ここは24h利用できる上に、横浜駅と歩道橋でつながっているので、待ち合わせにも便利です。東京で合流した友人とはここでお別れして、それぞれの帰路につきました。

 

 

Theta Sと行く鳳凰三山

夏休みに山梨県は南アルプス鳳凰三山に登りました。
山頂からの大パノラマを撮影するのにTheta Sはもってこい、のはず。

登山コースは青木鉱泉⇒ドンドコ沢⇒鳳凰小屋(宿泊)⇒地蔵岳⇒観音岳⇒薬師岳⇒中道⇒青木鉱泉です。

出発地点の青木鉱泉を午前8時に出発。

aoki

 

ドンドコ沢では滝がいくつも見られるので、登っていてワクワクします。

南精進ヶ滝 今回見た中では最も美しかった。

鳳凰三山・南精進ヶ滝 – Spherical Image – RICOH THETA

五色の滝 登山道から分岐して降りるには気力が要りました。

鳳凰三山・五色の滝 – Spherical Image – RICOH THETA

宿泊する鳳凰小屋についたのは13時頃。へとへとです。
鳳凰小屋では南アルプスの天然水(湧きたて)が飲み放題でした。

鳳凰小屋

午後はずっと雨が降っていましたが、日付が変わるころには雨が上がりました。
午前9時ごろから雲が出てきて、昼頃から雨、夜中に雨が上がるという毎日のようです。

午前2時、雨音も消えて静かになった小屋の外に出てみると、息をのむ光景が広がっていました。
折しも旧暦の七夕、天の川を挟んで向かい合う織姫と彦星の逢瀬に立ち会うことができました。

鳳凰三山・鳳凰小屋から眺める天の川 – Spherical Image – RICOH THETA


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鳳凰三山・鳳凰小屋から眺める天の川 – Spherical Image – RICOH THETA


ISO1600

milkyway
X-M1+XC16-50, ISO-6400, 30 s

夜間登山の装備は無かったので、日の出の少し前に山小屋を出て近場でご来光を迎えました。

雲海の向こう、甲武信ケ岳から日の出です。
sunrise

東を向けば富士山も赤く染まっていました。
fuji

山小屋で荷物を回収して出発です。2日目は地蔵岳、観音岳、薬師岳の三山を巡って下山します。

まずは地蔵岳。お地蔵さんたちはどこから来たのでしょう。西側には甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳などの美しい峰々が見えました。

鳳凰三山・地蔵岳 – Spherical Image – RICOH THETA

次に観音岳。最高峰です。雲が出てきたのが玉に瑕。雲が切れた瞬間には薬師岳の向こうに富士山が見えてきれいだったんですけどね。

鳳凰三山・観音岳 – Spherical Image – RICOH THETA

薬師岳に着いたころには雲に包まれました。地蔵岳から観音岳の間においては最高に美しい景色を見ることができました。

薬師岳から中道コースで下山しましたが、林の中を歩くだけなのでドンドコ沢と比べるとつまらない道でした。水場もなくてのどがカラカラ。鳳凰小屋でもっと水を汲んでおけばよかった。

箱根周遊

箱根のお山は標高1,000mクラス。航続距離が限られる電気自動車は厳しい環境です。

標高によるエネルギー消費は概算できます。
高いところに上る際に消費されるのは中高生でも計算できる位置エネルギーです。
位置エネルギーはmghで表されます。mは質量[kg]、gは重力加速度[9.8 m/s^2]、hは標高[m]です。
例えばリーフの車体重量は約1,500kgなので、積載量など多めに見積もって2,000kgとしましょう。これで標高0mから1,000mまで1,000mの標高差を駆け上がるときに位置エネルギーとして
2,000 [kg]*9.8 [m/s^2]*1,000 [m]≒2*10^7 [J]
を消費することになります。
リーフのバッテリーは24 kWhなので比較しやすいように単位をkWhに変換すると
2*10^7 [J] / 3,600,000 [J/kWh] = 5.6 [kWh]
となります。実際は水平方向に移動するのにもっとたくさんのエネルギーを消費します。

ちなみにエネルギー保存則を考えれば山を下ったときにバッテリー残量が回復する理由もわかります。登りの逆で位置エネルギーが運動エネルギーや電気エネルギーに変換されるわけです。

箱根湯本にある箱根町役場(標高100m)にはNSCの急速充電器が2基。ここで充電していけば箱根峠まで登ってもあまり困りません。
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前置きはこれくらいにしておいて、実際に箱根を登った様子を紹介します。

箱根の入り口小田原付近には急速充電器がたくさんあります。
さすが日産のお膝元神奈川県です。
ほぼ標高0mの小田原から箱根峠まではずっと上り坂です。
国道1号線を少し登ると有名な温泉街である箱根湯本に到着します。
駅前の交差点で橋を渡った先に前述の箱根町役場があります。
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役場の入り口はかなり急な坂道ですが、モーターで動く電気自動車はスイスイ登ります。坂道に強い電気自動車は同時に登りに弱いという皮肉。

芦ノ湖へは箱根駅伝と同じ国道1号線を行く道と箱根新道を行く道があります。新道の方が直線的で運転しやすいので今回は新道へ。インターチェンジが湯本の手前にあるので、来た道をやや戻って新道に入ります。
あとはひたすら箱根のお山を登ります。終点箱根峠ICは標高840m。距離は15kmなので平均勾配5%くらいです。
消費電力量は70GID = 25%程度。281GID = 22.5kWhという噂を信じると、70GID = 5.6kWhと上で計算した値と一致します。水平移動分はどこにいったのか。質量を大きめに見積もったところに隠れたのかもしれません。

箱根峠から芦ノ湖スカイラインへ。芦ノ湖スカイラインは富士山が裾野まできれいに眺められる三国峠で有名です。通行料620円。

途中に何カ所か駐車場があります。
料金所を超えてしばらく走るとレストハウスがあります。ここからは沼津の街並みがきれいに見えるはず。
今回は霞みの向こうに隠れていました。
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三国峠も寄ってみましたが、富士山は雲の中でした。
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もののついでに芦ノ湖周辺で2016年頭の現在唯一の急速充電器がある箱根町レイクアリーナへ。
NCSには加入しておらず窓口で使用料540円を支払って使います。営業時間が20時までと遅くまでやっているので緊急時にはお世話になるかもしれません。
NCSに対応して24時間開放していただけると旅行者には助かるのですが。
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こうして箱根湯本から芦ノ湖を一周して小田原に戻った時点でバッテリー残量は110GID = 40%くらい。エネルギー保存則を感じながら帰途につきました。

初代リーフであっても、箱根の手前で十分充電すれば箱根のお山の上でも大して困らないことがわかりました。
箱根町役場の2基体制は自治体として先進的な取り組みだと思います。これのおかげで電気自動車は山登りのエネルギー消費が辛いけど、箱根なら大丈夫だという環境になっています。
今回のドライブは気温14度。寒い時期は箱根が雪に覆われるのと電池性能が低下するのとで、一段環境が厳しくなるので注意してください。

道の駅・箱根峠

ドライブを楽しんでいるとき、ちょっと休憩するのにちょうどいい道の駅。
道の駅に充電スタンドがあったら便利だなとは誰でも思うようで、経産省も補助金を出して促進しています。
「道の駅」のEV充電器設置 経産省が全額補助 来年度中に全カ所整備へ
産経ニュース2015/03/30

DSCF9651
近所の道の駅箱根峠を訪れてみました。
道の駅といえばたいてい大きな看板があって、場所がわかりやすいのがありがたいです。

箱根は新世紀エヴァンゲリオンの舞台ということもあり、エヴァとコラボした充電スタンドがあります。

DSCF9650
見事にエヴァ初号機のラッピングです。
こちらは200Vの普通充電器なので、大した量の電気は充電できません。
ただ、箱根の峠を登る過程でかなりの電気を使うので、峠のてっぺんにあるこちらの充電器はありがたい存在です。

使用するには道の駅の店員さんに申し出て鍵を借りる必要があります。
利用時間は60分。充電が終わったら元通り錠をかけて鍵を返します。
道の駅の店舗営業時間が9時~16時半と短く、夜間は利用できないことに注意が必要です。

DSCF9643
道の駅からは芦ノ湖とその向こうの駒ケ岳、二子山が見えて景色が良いです。

芦ノ湖の南側に急速充電器があれば伊豆スカイラインで一気に下田や修善寺方面へ抜けられるのですが、箱根の山の上で毎日使えるものは箱根町総合体育館くらいしかないのが現状です。
一方で宿泊施設などに普通充電器があるケースはそこそこあるので箱根に遊びに行くというのであれば充電に大した問題はないと思います。
心配なら箱根に上る前に箱根湯本にある箱根町役場で充電しておくと良いでしょう。

東伊豆町風力発電所

リーフを購入するにあたり、オーナーさんたちの綴るブログが情報源として役に立ちました。
良いことばかりでなく、困ったことやそれをどうやって乗り越えたかをまとめられているためです。

今回はその中でも「リーフを買ったら真似してみたいな」と思ったブログに関する話題。

アクアブルーな、まつ~のページのまつ~さんがプロフィール画像にしている風車とリーフの写真を自分も撮りたいと思っていました。
電気自動車のリーフは電源構成によってエコ度が変わります。現在の日本の電源はほぼ火力発電に依存しているので、真のゼロエミッションではありません。いつの日か再生可能エネルギーで電源を賄えるようになれば、電気自動車は究極のエコカーになるわけです。
風力発電の風車と電気自動車の並んだ姿は来るべき未来のイメージにぴったりです。

道の駅伊東マリンタウンで充電したのち、伊豆半島の東側を通って東伊豆町風力発電所に向かいました。

DSCF9674
あいにくの空模様でしたが、実物を前にすると風車の雄大さに圧倒されました。

DSCF9709
少し待つとや空が青くなりました。今日はこれまで。
また草木が青々と茂る季節のよく晴れた日に訪れたいと思います。

帰りは河津桜で有名な河津町に寄って充電し、天城峠経由で帰りました。沼津の日産は急速充電器が2台体制で待ちもなくスムーズに帰ることができました。

西伊豆スカイラインの星空

THETA Sの発売日10月24日の翌日、25日は関東一円に快晴の予報。これは早速THETAの高感度性能とマニュアル撮影機能を試すのにちょうどいい!

ということで、光害を逃れて西伊豆スカイラインへと向かいました。

修善寺から山を登って、まずはスカイラインの入り口達磨山レストハウスへ。

駐車場に街灯があるので結構明るいんですね。肉眼でもかなり多くの星が見えますが、天の川はちょっと厳しい。

西伊豆スカイライン達磨山レストハウス – Spherical Image – RICOH THETA

RICOH THETA S, シャッタースピード 60 s, ISO 1600, ホワイトバランス 自動

 

レストハウスには富士山方面を見渡せる展望デッキがありますが、こちらは沼津の市街地が明かるくてあまり星は見えません。これはこれで夜景としてはとてもきれいなのですが。   DSCF6203 FUJIFILM X-M1+XF14mm, f/2.8, シャッタースピード 30 s, ISO 400, ホワイトバランス 自動, リサイズ

 

さらに光害の影響が小さい星空スポットを求めて西伊豆スカイラインを南下。街から遠い場所を探して事前に見つけていた伽藍山駐車場へ。

人工の明かりが全くない、星空観察にはぴったりの場所です。標高も840mとそこそこ高いです。 本格的な天文カメラマンもいました。駐車場の脇で私も撮影開始。

西伊豆スカイライン伽藍山駐車場(標高840m)にて。天の川も見えています。 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA


RICOH THETA S, シャッタースピード 60 s, ISO 400, ホワイトバランス タングステン

天の川がくっきり。数分に一回くらいの頻度で流れ星も見えました。


FUJIFILM X-M1+XF14mm, f/2.8, シャッタースピード 30 s, ISO 3200, ホワイトバランス 自動, リサイズ

 

THETA Sでちゃんと星空を撮影できることを確認できました。これからあちこち連れて行って、おもしろい写真を撮ってみたいと思います。


2018/10/9追記
FUJIFILM X-T2と赤道儀ポラリエを使って同じ場所から撮影しました