箱根周遊

箱根のお山は標高1,000mクラス。航続距離が限られる電気自動車は厳しい環境です。

標高によるエネルギー消費は概算できます。
高いところに上る際に消費されるのは中高生でも計算できる位置エネルギーです。
位置エネルギーはmghで表されます。mは質量[kg]、gは重力加速度[9.8 m/s^2]、hは標高[m]です。
例えばリーフの車体重量は約1,500kgなので、積載量など多めに見積もって2,000kgとしましょう。これで標高0mから1,000mまで1,000mの標高差を駆け上がるときに位置エネルギーとして
2,000 [kg]*9.8 [m/s^2]*1,000 [m]≒2*10^7 [J]
を消費することになります。
リーフのバッテリーは24 kWhなので比較しやすいように単位をkWhに変換すると
2*10^7 [J] / 3,600,000 [J/kWh] = 5.6 [kWh]
となります。実際は水平方向に移動するのにもっとたくさんのエネルギーを消費します。

ちなみにエネルギー保存則を考えれば山を下ったときにバッテリー残量が回復する理由もわかります。登りの逆で位置エネルギーが運動エネルギーや電気エネルギーに変換されるわけです。

箱根湯本にある箱根町役場(標高100m)にはNSCの急速充電器が2基。ここで充電していけば箱根峠まで登ってもあまり困りません。
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前置きはこれくらいにしておいて、実際に箱根を登った様子を紹介します。

箱根の入り口小田原付近には急速充電器がたくさんあります。
さすが日産のお膝元神奈川県です。
ほぼ標高0mの小田原から箱根峠まではずっと上り坂です。
国道1号線を少し登ると有名な温泉街である箱根湯本に到着します。
駅前の交差点で橋を渡った先に前述の箱根町役場があります。
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役場の入り口はかなり急な坂道ですが、モーターで動く電気自動車はスイスイ登ります。坂道に強い電気自動車は同時に登りに弱いという皮肉。

芦ノ湖へは箱根駅伝と同じ国道1号線を行く道と箱根新道を行く道があります。新道の方が直線的で運転しやすいので今回は新道へ。インターチェンジが湯本の手前にあるので、来た道をやや戻って新道に入ります。
あとはひたすら箱根のお山を登ります。終点箱根峠ICは標高840m。距離は15kmなので平均勾配5%くらいです。
消費電力量は70GID = 25%程度。281GID = 22.5kWhという噂を信じると、70GID = 5.6kWhと上で計算した値と一致します。水平移動分はどこにいったのか。質量を大きめに見積もったところに隠れたのかもしれません。

箱根峠から芦ノ湖スカイラインへ。芦ノ湖スカイラインは富士山が裾野まできれいに眺められる三国峠で有名です。通行料620円。

途中に何カ所か駐車場があります。
料金所を超えてしばらく走るとレストハウスがあります。ここからは沼津の街並みがきれいに見えるはず。
今回は霞みの向こうに隠れていました。
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三国峠も寄ってみましたが、富士山は雲の中でした。
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もののついでに芦ノ湖周辺で2016年頭の現在唯一の急速充電器がある箱根町レイクアリーナへ。
NCSには加入しておらず窓口で使用料540円を支払って使います。営業時間が20時までと遅くまでやっているので緊急時にはお世話になるかもしれません。
NCSに対応して24時間開放していただけると旅行者には助かるのですが。
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こうして箱根湯本から芦ノ湖を一周して小田原に戻った時点でバッテリー残量は110GID = 40%くらい。エネルギー保存則を感じながら帰途につきました。

初代リーフであっても、箱根の手前で十分充電すれば箱根のお山の上でも大して困らないことがわかりました。
箱根町役場の2基体制は自治体として先進的な取り組みだと思います。これのおかげで電気自動車は山登りのエネルギー消費が辛いけど、箱根なら大丈夫だという環境になっています。
今回のドライブは気温14度。寒い時期は箱根が雪に覆われるのと電池性能が低下するのとで、一段環境が厳しくなるので注意してください。

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