月別アーカイブ: 2019年4月

スイスの春 ツェルマットとマッターホルン

ゴールデンウィークにスイス西部の都市ローザンヌに住む友人を訪ねました。

もくじ

ツェルマットとマッターホルン

この旅のハイライトともいえる一日が始まった。アルプスを代表する山であるマッターホルンへ向かう。ローザンヌからツェルマット Zermatt は鉄道で3時間ほどなのだけれど、この日はサンモーリスSaint-Maurice側の路線が運休だったので、ベルンBernを経由して、フィスプVisp、ツェルマットZermattと進んだ。

ローザンヌを出てしばらくはレマン湖のほとりを進む。ラヴォー地区の葡萄畑はワイン造りに1000年近くの歴史を持ち世界遺産に登録されている。
スイスの首都ベルンの駅。自転車がそのまま鉄道に乗り込んだり、日本でいうクロスバイクの形状をしたものばかりだったりというところにヨーロッパの感じがする。
フィスプVispで乗り換え。みなさん向かう方向はおんなじ。

フィスプVispから先はマッターホルン・ゴッタルド鉄道Matterhorn Gotthard Bahn。登山鉄道っぽさが増してくる。車両の中も観光地感が出ている。

路線図がもはや観光地。画面上にVispがあり、下の方にZermattがある。Zermattではゴルナグラート鉄道Gornergrat Bahnに接続する。
車内販売でゴルナグラート鉄道のチケットが購入できた。今日の目的のひとつである逆さマッターホルン Riffelhorn が券面に描かれていた。

ツェルマットの駅は近代的だし、駅前は商店が並んで活気があった。さすがに登山やスキーのお店が多くて、なんと日本のモンベルまであった。道路に面した一階は近代的なつくりでも、上屋の方は町の雰囲気を保つ木造建築になっていた。

ちなみにツェルマットは普通の自動車が進入禁止になっているので、電気自動車しかいない。駅の前にはホテルの送迎などで馬車を小さくしたような車両が並んでいてかわいらしかった。

駅前からはマッターホルンが見えないが、道なりに進むと教会のあたりで三角形のてっぺんが見えてくる。

マッターホルンが見えた!

マッターホルンの撮影にはお決まりの場所があるもので、日本人橋呼ばれる橋に日本人に限らず多くの観光客が集まっていた。

青空の美しさとマッターホルンの威容があわさって、CGではないかと思えてくる。
マッターホルンを拡大。こんな山に登る人がいるというのだから驚きだ。

まだ10時くらいなのでチェックインはできないが、山歩きのためホテルに荷物を預ける。ユーレンJULENはスイスでも有名なホテルらしい。このあたりは友人まかせ。

ゴルナグラート鉄道と雪山散歩

ホテルに荷物を置いたらツェルマットの駅まで戻って、ゴルナグラート鉄道に乗る。観光客、特にアジア人がたくさんいた。

ゴツい車体がいかにも雪山に突っ込んでいく強さを感じさせる。
車窓からは常にこんな感じの絶景が見られた。

山並みに沿って急なカーブを曲がり続けるので、車輪はずっと甲高い音を発していた。列車が高度をあげるたびに空気は冷たくなった。窓を開けて写真を撮っていると、後ろ席のヨーロッパ人に寒いから閉めてくれと言われてちょっと休憩。しばらくすると絶景にひかれたのか、寒いと言っていた当人が窓を開けてマッターホルンにくぎ付けになった。そうでしょうとも、この絶景は我慢できないさ。

せっかくなので、ゴルナグラート鉄道の車窓からの眺めを4K動画で紹介しよう。車輪の音がけたたましいので音量に注意してほしい。

まだ樹木が残るふもとの方
マッターホルンがきれいに見える中腹のあたり
終点ゴルナグラート駅に到着するところ

終点ゴルナグラート駅の近くにはレストランとホテルが入る建物がある。この建物の向こうに展望台があり、モンテローザと氷河、そしてマッターホルンというぜいたくな景色を楽しむことができる。

雪で埋まった線路に突っ込む列車
駅前は観光客でいっっぱい。
さすがチョコレートの国スイス。日本語の表示まである。
駅とホテルの間には教会があった。

展望台まで登って、ツェルマットで買ったサンドイッチを昼食にする。レストランはセルフサービスで、中国人観光客で混雑していて、店員もやる気がない感じだった。友人いわく、昔はもっといい感じのお店だったらしい。地元民に迷惑がられつつもお金を落とすから無下にはされないという感じ、おそらく30年前の日本人もこんな扱いだったんだろう。

それはともかく、景色は最高だ。氷河なんて初めて見たよ。

腹ごしらえを済ませたら、本日のメインイベントである雪山歩きに出発。当初の予定ではここまで雪は積もっていないはずが、前週の寒波でトレイルが雪に埋もれてしまった。ツェルマットの観光案内でもRotenboden – Riffelbergのコースはcloesdの表示になっていた。とはいえこの晴天である。登山の装備もしてある。「ヨーロッパでは自己責任で行くものさ。大人なんだから。」という友人の声に従い、雪山トレッキング開始である。

まず最初にやったのはサングラスの購入。私は持っていたが、友人は持って来なかったのだ。この白銀の世界はまぶしすぎるのでサングラスが必須だった。

ゴルナグラート駅の先からトレッキング開始。先に歩いた人がいるようで、そのあとをたどっていく。

出発してすぐにアフリカ系のカップルと遭遇した。こちらは登山装備なのに、あちらは革靴だった。その装備じゃこれ以上進めないと思うよと助言でして、先に進む。

駅から少し離れたところで、雪はかなり深くなった。趣に新雪の世界に踏み出してみた。
新雪ダイブで人型つくり
岩山と雪しかない世界を冒険する
雪上を歩いている様子
午後になって雲が出てきた。煙突から煙が出ているみたい。

リッフェルゼーを見下ろす高台に到着するも、池は完全に雪の下。

逆さマッターホルンの池は完全に雪の下。
せっかくなので、池の上を歩いてみた
リッフェルゼーの上を歩く
駅の近くにはトレッキングコースの行き先表示がしてあった。なだらかな地形だし、迷子になることはないだろう。

ホテル

朝食はチーズとハム、そしてパンにシリアルと

朝食を済ませたところで出発。この日は雪だったので、ツェルマットを離れてベルンを観光することにした。

5月だというのにこの雪模様
昨日とは景色がまったく違う。雪化粧したアルプスを見られるとは、一粒で二度おいしい。ラッキーだった。

ベルン観光に続く

スイスの春 ローザンヌ観光

ゴールデンウィークにスイス西部の都市ローザンヌに住む友人を訪ねました。

もくじ

ローザンヌ観光 Lausanne

ジュネーブ到着の翌朝、ローザンヌに住む友人がホテルまで迎えに来てくれた。ローザンヌとジュネーブは鉄道で40分ほど。ジュネーブ空港駅の売店で朝食にパンを買って出発。

とりあえずスイス国鉄のアプリSBB Mobile (Android, iOS) を入れておくと経路検索だったり遅延情報だったりを簡単に調べられるから入れるようにと教えられた。

実はヨーロッパで普通の鉄道に乗るのが始めてなので、少し興奮する。メトロと違って景色が見られるがいい。

スイス国鉄の車両は机があるばかりか、机の舌にはごみ箱まである。便利。

レマン湖を眺めながら旧交を温めていると、すぐにローザンヌに到着した。スイス国鉄は公用語のフランス語とドイツ語でアナウンスをする。「次の停車駅は〇〇です」というのは「プシェノハ〇〇」というアナウンスだった。

降り立ったローザンヌの駅は、まさにヨーロッパの駅という感じの建物だった。

ローザンヌはスイスの西部なので、行き先にはフランスの地名が並んでいる。

本当に改札がないんだ、なんて思いながら友人のあとを歩いていく。ずいぶんと天気がいいこともあって、駅は多くの人でにぎわっていた。

駅舎の正面。オリンピックの五輪が掲げられている。

ローザンヌは坂の街なので動き回る前に腹ごしらえしようか、ということで、そのあたりでサンドイッチを購入。見晴らしのいい公園で食べる。

まずは観光地的な場所へ行くことにした。旧市街が広がる丘の上にあるローザンヌ大聖堂を目指す。駅から大聖堂へ続く曲がりくねった道には露店が並んでいて、道を埋め尽くすほどの人が買い物を楽しんでいた。どうやらマルシェの日だったらしい。

遠くから眺めるローザンヌ大聖堂。

階段を上ったり下りたり、立体交差の道路を抜けたり、思った以上に高低差のある街並みを抜けると大聖堂の入り口にたどり着いた。

大聖堂の前の広場はお祭りのような雰囲気
大聖堂の中は色とりどりの旗が掲げられていた。スイスは自治体の権力が強い連邦国家で、国旗よりも郡の旗を見かけることが多い。
美しいステンドグラス。薔薇窓。800年前のものらしい。

建物入り口付近にある有料の窓口を通ると、ちょっとした博物館のようなスペースを通って鐘楼に登る階段へ至る。展示されていた木製の装飾品も見事だったが、聖堂の上から眺めるローザンヌの街並みはさらに印象的だった。

西側。旧市街の向こうにレマン湖と新しい街並みが続く。真ん中に見える高層ビルは地元民いわくローザンヌで最も醜い建物だとか。
東側。レマン湖の向こうにアルプスが見える!さずがに上の方は雪をかぶっている。

大聖堂から降りて、旧市街をぶらり。大聖堂の裏手は州政府の建物だった。ローザンヌはボー州 (canton de vaud) の州都らしい。

州の紋章は町のあちらこちらで見ることになる。

他にも旧市街ならではの光景と感じたのが、凝った装飾の看板が路地に掲げられていたところだ。魔女の宅急便やアルプスの少女ハイジなんかに出てきそう。

昔は商店街のような場所だったのだろうか。

旧市街を一通り歩き回って、この日の宿泊先へ。私の専門分野の有名な先生がいるスイス連邦工科大学ローザンヌ校、通称EPFLの中にホテルがあるというので泊まってみることにした。要は出張者用の宿泊施設である。市街地のホテルよりは安かった。

EPFLの中にあるビジネスホテルのようなところ。シンプルで小ぎれいだった。

ついでに大学の中を見て回る。といっても、建物の中に入れるわけではないので、外観だけ。東大の柏キャンパスみたいなところだった。

キャンパスマップ。真ん中を鉄道が走っているのは便利でうらやましい。

荷物をホテルにおいて、友人宅へ。晩御飯をごちそうしてくれるらしい。

スーパーCOOP。生協みたいな名前だ。普通のスーパー。
チーズと乳製品の棚が広い。さすがスイスである。

スイスの家庭料理をリクエストしておいたら、ハムとチーズが出てきた。うまい、うまいとバクバク食べる。

チーズ関連でラクレット。チーズを溶かして、ジャガイモにかけて、スパイスをまぶして食べる。チーズを溶かす機器は日本のたこ焼き器くらいにはどこの家庭にもあるという。

ラクレット用オーブン。この機械はスーパーでも買えるらしい。たしかにたこ焼き器だ。

ツェルマットとマッターホルンへ続く

スイスの春 羽田からジュネーブ

ゴールデンウィークにスイス西部の都市ローザンヌに住む友人を訪ねました。

羽田からジュネーブ

羽田空港からANAでヒースロー空港、SWISSでジュネーブ空港GVAへ至る15時間半の旅程。

もともとはもう少し短い時間の旅程だったけれど、出発の1か月前に航空会社のスケジュール変更で乗り換え不可能な日程を提示されてしまった。航空券はエクスペディアで購入していたのでエクスペディアに問い合わせるものの、まったく電話がつながらない。メールではなく電話で問い合わせろというのに。平日の昼間に1時間強も電話して、ようやくヒースロー経由のチケットに変更された。

出発前から疲れてしまったが、行き先はあのスイスである。パリの都市景観は美しかったが、スイスではどんな感動が得られるのだろう。楽しみで仕方がない。

GW直前の金曜日。羽田空港国際線ターミナルはそれほど混雑していないが、明るい雰囲気が充満している。
出発まで展望デッキで時間をつぶす。気持ちの良い天気だ。

ヨーロッパまでの直通便は時間がかかる。12時間も座りっぱなしで身体が痛い。そのうえ前半はほとんどの時間がロシアの上空なので、眼下にはひたすら雪山が広がっている。ひと眠りして目覚めたあたりで海が見えてきた。小さいけれど、行きかう船や港町の姿が目に入ってくる。

ヨーロッパらしい色使いの港町を発見。

ヒースロー空港はロンドンのすぐ近くなので、着陸時にロンドン市街上空を通過する。高度を落としているため市街地の様子がよく見える。ヒースロー経由になったときは面倒だと思ったけれど、上空からロンドンの街並みを眺められたのだから逆に良かった。

ビッグベンが見える!たなぼた的ロンドン観光。

ヒースロー空港に降りると、通路の前の方を身長200 cmくらいある大男が3人並んで歩いているのが見えた。ヨーロッパに来たのだという感覚が高まってくる。

乗り換えまであまり時間がないので急いで保安検査へ。自分のカバンが弾かれてしまい驚愕。羽田で買ったペットボトルの中身を飲み切っていなかったのだった。保安検査の前にペットボトルは入っていないかと聞かれたのに。I’m sorry for bothering you.と係のおばちゃんに謝ってカバンを回収。

ジュネーブ行の搭乗口に集まっている人の雰囲気がオタクっぽく感じたのは気のせいだったろうか。ジュネーブはCERNがあるから、いかにも理系です、研究者ですといった感じの人がたくさんいてもおかしくない。

ヒースロー空港はたくさんの航空会社が乗り入れているので、滑走路を見ているだけでも楽しい。

お次はSWISSでジュネーブ空港へ。日本の航空会社だとCAといえば女性が圧倒的に多いけれど、乗った便のCAは男性だった。さわやかイケメンにサンドイッチを渡されるのも悪くない。

ロンドンからわずか1時間半のフライトだが、高度を下げ始めたあたりから目の周りに激痛が走った。日本からヨーロッパまでの長時間フライトの方が身体に悪そうなのに。吐きそうになりながらも、顔を手で押さえて我慢しているうちに着陸した。今度は窓の外を見ている余裕はなかった。後で調べてみると、副鼻腔炎というものらしい。耳抜きをしても良くならなかったから、今度からは鎮痛剤をもっていこうか。

ジュネーブ空港はスイスとフランスの国境にまたがる小さな空港。到着フロアの出口にジュネーブ市街までタダで行ける片道切符を出す機械があった。

初日の宿はジュネーブ空港の目の前にあるNash Airport Hotelなので空港から歩いてホテルへ向かう。到着20時だから空港の近くに泊まろうと思ったが、20時でもまだまだ明るかった。

20時を回って、ようやく夕焼けの時間。ヨーロッパは高緯度にあるんだと実感した。
広くはないがこぎれいなホテルだった

ローザンヌ観光へ続く