月別アーカイブ: 2017年9月

新型日産リーフ(2017)のバッテリーは何が進歩したか

まとめ

  • バッテリー劣化メカニズムの理解が進み、劣化の程度は初代の1/2まで抑えられている。
  • バッテリーモジュールの放熱性が初代初期型(2010)より向上している。初代後期型(2015) 30 kWhモデルとは外見上大きな違いがない。

新型リーフはバッテリー容量が40 kWhとなり、JC08モードで400 kmの航続距離があるとされています。

初代リーフ、それも初期型に乗っている身としては、バッテリーの容量の同じく、バッテリーの劣化がどの程度抑えられているかが気になります。新型リーフの発表会の映像を見る限り、バッテリーモジュールの外観や配線、お弁当箱のようなモジュールが並んでいる様子にあまり大きな変化がないように見えます。

バッテリーの進化については、日産の坂本副社長のコメントがResponseに取り上げられています。

バッテリーが放電する時に電極内部で起きている現象をかなり理解できるようになった。また、バッテリーの耐久劣化についても、そのメカニズムが分かったという。これによって、バッテリーが保持できるエネルギー密度を飛躍的に上げることができ、寿命も大幅に伸ばすことができた
【日産 リーフ 新型】坂本副社長「低重心でスポーツカーに負けない性能を持っている」

日経ではセル厚みが30 kWhモデルに比べて0.9 mm厚くなっている(もともと約1 cm厚らしい)と述べられており、また充放電時に起きている現象をSpring-8などを使って把握することで電池劣化メカニズムに関する知見が得られ、新型バッテリーに反映されているとされています。日産グループの解析部門である日産アークの対外発表を見ると、それらしい内容の研究が行われています。

初代リーフのユーザーとして衝撃的なことに、新型のバッテリー劣化は10年10万km走行しても新車時の10%に留まると述べられています。理想的な試験環境でのデータだとは思いますが、少なくともメーカーが公表しているデータでさえ初代リーフのバッテリーが5年10万kmで20%劣化することを考えると、画期的な進歩といえるでしょう。

——電池に劣化の心配はないのか。
心配は少ない。例えば1年あたり1万km走行、それを10年間続けても新車比で10%以内の劣化に抑えられている。(つまり10年後でも1充電あたり360kmほど走行可能。)
日産副社長が語る「リーフ」開発、2018年に高性能モデルも

おそらくは電極構造や分子レベルでの改善はあるのでしょうが、比較的簡単に情報が手に入る外見にもバッテリーの進化が見て取れます。そこで今回はバッテリーモジュールに構造について調べてみました。

新型バッテリーモジュールの画像を良く見ると、初代リーフのように缶に空気穴があるのではなく、端が開放されていることがわかります。高温環境でバッテリー劣化が加速されることを考えれば、放熱性の向上は間違いなくバッテリー寿命向上に寄与します。初代リーフ初期型ではモジュール(セルが束ねられた容器)に通風孔がほとんどなかったのに対して、中期型(2012)以降は角部がスリット状になっていることがわかります。さらに、初代後期型(2015)30 kWhバッテリーではモジュールあたりセル収納数が4から8に増大し、かつモジュール外殻の隙間が大きい構造に変化しています。カットモデルの切り方によるのかもしれませんが、放熱版のような部材も見られます。なお、新型(2017)の40 kWhバッテリーは初代後期型(2015)30 kWhバッテリーと同じモジュール構造をしているように見えます。新型リーフのバッテリー画像では放熱板が見られませんが、発表会の映像(5:00頃)では放熱板が描かれているので、カットモデルで見た目のために放熱板が省かれているのだと思います。

バッテリーモジュールの電極端子と逆側の形状を簡単に図にしてみました。灰色の部分が開放部です。コストダウンのためバッテリー冷却機構を備えられなかったリーフが、どうにかバッテリーの冷却効率を上げようと努力してきたことがうかがえます。おそらく、初期型は熱問題よりも機械的な破壊による発火を懸念していたのでしょう。モジュール内の正確な情報はわかりませんが、ワールドプレミアで公開された動画に一瞬出てくる製造工程を見ると、モジュール内は金属製の棚のようになっており、セルを挿入しているように見えます。この構造であれば金属支持体を通して放熱が進むため、ラミネート型セルが円筒形セルよりも放熱が有利という点を活かせるはずです。


ちなみに、初代リーフのバッテリー熱劣化問題については、以下のサイトに詳しくまとめらています。初代リーフのバッテリー劣化問題について日産本社に物申すなど、なかなか強力な内容です。電気自動車の技術的な問題について関心がある方にはぜひ読んでいただきたいサイトです。
電気自動車の電池寿命は厳しい! リーフユーザーへ 

調べてみると、リーフのバッテリーを分解した結果をリポートしている方がちらほらいらっしゃいます。分解レポートを調べていけば、バッテリーモジュールの構造変更についてより知見が得られるでしょう。
例: オール電化

新型リーフ(2017)買いました

新型リーフのXにプロパイロットをつけて、9/16(土)に契約してきました。契約したお店の第1号だそうです。

車両価格とメーカーオプション(プロパイロット、LEDヘッドランプ、後席シートヒーター)で380万円、ディーラーオプションと諸費用含めて400万円強になりました。今乗っている初代リーフ(平成23年登録、3万6千km、11セグメント)の下取りが30万円強、国からの補助金が40万円、ディーラーの購入特典で充電費用3年分キャッシュバックが8万円弱。トータルの支出は330万円弱となりました。

時間的な流れとしては、9/9(土)に最初のディーラー訪問して見積もり作成、横浜の日産グローバル本社で実車の確認を行いました。主にX(+プロパイロットのみ)にするかG(プロパイロット+プロパイロットパーキング)にするか、予算との兼ね合いで1週間悩みました。冷静に考えて、XとGの価格差は如何ともしがたく、プロパイロットパーキングはあきらめることにしました。
2020年にはEV用の新プラットフォームが登場したり、2022年には完全自動運転が実現されたりするらしいので、2017年の今はこれくらいにしておきましょう。

契約の手続きで想定外だったのは、書類を書く量が多かったことです。リーフの購入には充電カード関連の書類と国の補助金の書類が追加で必要になります。いろいろと書いていたら1時間半ほどかかりました。特に私の場合は中古車のリーフに乗っていたので、充電カードがZESPではなくEVSPという種類になるため、少し書式が異なるという点がイレギュラーでした。

納車は10月後半になりそうです。

納車まであと1か月。納車されたらどこに行こうか考えながら待つことにします。まずは、本当のところ何km走れるのかを確認してみましょうか。

ちなみに、実際のところ240~300 km程度だろう実用的な航続距離を400 kmと言ってみたり、他社にもできる運転支援システムを自動運転と言ってみたりするのはあまり感心しません。まあJC08モードの航続距離で補助金が決まるので、航続距離は誇大気味の方が買いやすいという面はありますが。カタログに95%充電で航続距離296 kmの画像が繰り返し出てくるのは、本音(客への説明)と建前(国への説明)を日産なりに表現した形なのかもしれません。
いろいろと文句のつけようはありますが、それらを踏まえたうえでもなお新しいリーフは私にとって完全に買う価値のある車だと信じています。


日産の新型「リーフ」、追浜工場で本格生産

追浜工場で製造が始まったそうです。9月6日の発表から9月19日の式典まで10日強で受注が4000台を超えたとか。私の注文もカウントされているかな?あんまり注文が多いと、納車まで時間がかかりそうで不安になります。


2017年9月24日追記

twitterや価格コムなどを見ていると、やはり納車まで時間がかかるケースが出てきているようです。ツートンカラーと寒冷地仕様の生産能力が限られるという噂もあります。新型リーフのツートンカラーはかなり人気でしょうから、すでに年内納車が難しいというもありえる話だと思います。

私は単色の寒冷地仕様で発注していますが、9月24日の時点で納車日について確定情報はありません。契約時には10月中頃の納車を目指すと言われたので、東京モーターショーに間に合うと信じて待っています。

ディーラーの担当者の話でも、ツートンカラーは生産能力を超えて注文が入っているため、2月納車の可能性もあるということでした(9月24日現在)。

また、関東の一部ディーラーにて実車展示が始まりました。10月2日以降にナンバープレートを取得し、公道で試乗できるようになるとのことです。私の近所のディーラーに来たGグレードを起動したところ、充電率95%で航続距離311 kmと表示されていました。エアコンを起動すると航続距離の表示は246 kmになりました。上で述べたカタログに載っている画像の走行距離が実用的な航続距離ではないかという予想は、あながち間違っていないようです。


10月14日(土)に車両がディーラーに届きました。10月21日(土)に納車予定です。19日(木)にはナンバープレートが付くようですが、私の都合がつかないので週末になります。

私より1週間早い9月9日(土)に注文された方(中国地方)が10月12日(木)に納車されたようなので、ちょうど注文日違いだけ遅くなっています。ただ、私は追浜工場と同じ神奈川県在住で輸送に時間がかからないことを考えると、それなりに納車待ちの行列が長いのかもしれません。

納車されたら、さっそく限界まで遠出をしてみるつもりです。


台風21号が近づく大雨の中、新型リーフが納車されました。不正検査問題で国内出荷が止まっていますが、止まる前に出荷されて車検証ができていたので一旦納車されました。正式な連絡はまだですが、リコールがかかるでしょう。


リーフ購入に関する経過まとめ

9月9日(土) ディーラー訪問、商談開始
9月16日(土) 契約
10月14日(土) ディーラーに車両到着
10月19日(木) 車検証到着
10月21日(土) 納車
11月20日(月) 国補助金の確定通知書到着 (40万円)

国補助金は所得税法第42条「国庫補助金等の総収入金額不算入」が適用されて、非課税だそうです。

FUJIFILM X-T2の故障と修理対応

メインのカメラとして使っているX-T2が故障しました。
症状としては、シャッターボタンが押されっぱなしで固定されてしまい戻らないというものでした。シャッターを切れないので致命的な不具合です。登山に、海水浴にと、防塵防滴をいいことに厳しい環境で使っていたのがいけなかったのか。

故障に気づいたのが9月1日、昨年の9月8日に発売だったので、ギリギリメーカー保証の期間内でした。ただちに六本木の東京ミッドタウンにある富士フイルム東京サービスステーションにカメラを持ち込みました。

サービスステーションでは保証書と症状を確認し、工場での確認が必要ということになりました。仕方がないので修理依頼書の作成をしてカメラを預けました。保証範囲外の故障である場合は、有償修理を行うか電話で確認されるとのことでした。

幸いなことに保証範囲内で修理対応されました。9月3日(日)にカメラを預けて、9月14日(木)には宅急便で修理されたカメラが家に届きました。添付された修理レポートによると、カメラ上部を丸ごと取り換えたそうです。おかげで見た目が新品のようになりました。

レンズを装着したままカメラを預けたのですが、レンズもクリーニングなどメンテナンスをしていただいたようです。修理の都合でカメラは初期化され、カメラおよびレンズのファームウェアが最新版にアップデートされていました。

故障対応としては満足のいく対応でした。

新型リーフの買い方 販売促進策など

9/6に新型リーフが発表されたので、週末にディーラーに話を聞きに行きました。

初代リーフは後期モデルになると残価設定ローンの金利0.1%だとか、「旅ホーダイ」と称して充電代金2,000円/月が2年間無料になるキャンペーンを行っていました。

新型リーフでは、今のところ残価設定ローンの金利は2.6% (通常4.9%) となっています。販売促進のためだそうです。

また、販売会社によって内容のことなるキャンペーンとして、充電費用2年または3年分キャッシュバックもしくは充電設備の設置工事無料の噂があります。

車両価格の値引きは国の補助金の縛りで不可というのが初代リーフからの流れです。また契約した方の情報がほとんどないので、実際のところはわかりません。


調べてみると、発表の翌日に契約している個人の方がいらっしゃいました。すごい。
東海4県の第1号らしく、この方の情報が一番早いのではないかと思います。10/4に工場出荷だとか。


さらに調べると、発表当日に契約されている方がいました。10/3に工場出荷だそうです。


2017年10月12日に納車された方(中国地方)を見つけました。10月5日登録、9月26日出荷、9月9日注文だそうです。1週間遅れの9月16日注文の私には、まだ納車の予定日も連絡がありません。早く来ないかなあ。


私のリーフは10月21日(土)に納車されることになりました。

新型日産リーフ発表 – Simply Amazing –

2017年9月6日、新型日産リーフが発表されました。10月2日に日本で発売になります。欧米では2018年1月の予定です。

予想通り40 kWhバッテリーを搭載して、JC08モードの航続距離が400 kmとのことです。2017年度は国から40万円の補助金が出ます。

一番安いSグレードなら315万円、国からの補助金が40万円出るので、プリウスのSグレードと同等の価格になります。米国のEPA基準でも150マイル (240 km) とされているので、高速道路をエアコン入れて元気よく走っても、200 km以上走れそうです。

中位のXグレードで351万円、最上位のGグレード(プロパイロット、プロパイロットパーキング搭載)でも399万円です。バッテリーの性能向上、先進技術の取り込みをしたうえで、従来モデルと同等の値段で出してきました。テスラのモデル3やトヨタのプリウスPHVを意識しているのでしょう。

発売日前でも横浜の日産本社では実車を見られるようです。銀座のNISSAN CROSSINGでも。

2018年度にはバッテリー容量とモーター出力が向上したハイパフォーマンスモデルが出るそうです。これはテスラを強く意識した発表だと思います。おそらく60 kWhバッテリーでモデル3と同等の航続距離のものになるでしょう。

 

新型リーフはなかなか魅力的な車に仕上がっていると思いますが、いくつか懸念点があります。

その最たるものが、バッテリーの耐久性です。発表会の動画でバッテリーユニットの写真を見ると、旧モデルと変化がありません。バッテリーの劣化が高温で加速されるため、テスラやGMはバッテリーの水冷機構を搭載しています。ルノーのZOEもファンでユニット内に送風して空冷しています。したがって、リーフでもバッテリーの温度上昇を抑える機構が組み込まれるのではないかと期待されていました。電池材料やバッテリー制御システムの変更で初代初期型ほどの劣化は起こらないはずですが、やはり電気自動車の宿命として走行用バッテリーの耐久性が気になります。

2020年にはEV向けの新プラットフォームが立ち上がるはずなので、2年後にまた大きな変化があるのだと思います。